世界的自転車メーカー【GIANT(ジャイアント)】が提案するアフターコロナの台湾周遊旅

インタビュー

【独占インタビュー】
「ジャイアント・アドベンチャー」副社長
蔡嘉津(ツァイ・ジャージン)氏

最近よく国内で「GIANT」というロゴの入った自転車を見かけませんか? この自転車、実は台湾発のメーカーで、今や世界的な知名度を誇る大人気の自転車。サイクリング好きの方はもうご存知かもしれませんね。

じつはこの「GIANT(ジャイアント)」は、台湾に行くとよく見かける、公共レンタサイクルシステム「YouBike」の拡大にも大きく貢献した企業なのです。

今回独占インタビューで紹介するのは、この世界的ブランド「GIANT(ジャイアント)」が設立した自転車ツーリング専門の旅行会社「ジャイアント・アドベンチャー」の副社長・蔡嘉津(ツァイ・ジャージン)氏です。

2021年7月、台湾全土のコロナ感染状況は警戒レベル第2級まで緩和され、状況はかなり良くなりましたが、蔡氏は「コロナ禍での旅行は安心できませんし、状況が収まってから出発しても遅くはありません」と語ります。

ペダルを踏んだ瞬間に旅がはじまる

蔡氏は「ジャイアント・アドベンチャー」に参加後、さらにツーリングにはまるように
(写真提供:蔡嘉津)

蔡氏は大学では海洋資源を専攻。陸上やマリンスポーツを愛し、リゾート地の墾丁でライフガードをするほどのアクティブな学生でした。蔡氏が当時企画した国立海洋生物博物館の宿泊体験イベントは今も大人気です。

そんな蔡氏ですが、はじめは自転車ツーリングに関してはまったくの初心者でした。しかし今ではすっかり達人です。

ジャイアントグループ創業者・劉金標(リュウ・ジンビャオ)氏も自転車で台湾一周 
(写真提供:GIANT特設公式サイト)

 

自転車ツーリング専門の旅行会社「ジャイアント・アドベンチャー」の設立は、ジャイアントグループの創始者である劉氏が、台湾映画『練習曲』の中の名セリフ「有些事現在不做,一輩子都不會做了(今やらなければ、永遠にできないことがある)」に深く感銘を受けたことに始まります。

劉氏はなんと73歳の時に、スタッフを率いて15日間の自転車台湾一周チャレンジを行い、973kmを完走。心身への良い影響を強く実感した劉氏は、社内に自転車旅行チームを立ち上げ、2009年に会社としてスタートする時に最初に声をかけたスタッフが蔡氏でした。

台湾サイクリストの心をつかんだ 新たな価値を生むサービスモデル

ジャイアント・アドベンチャー副社長・蔡氏を先頭に駆け抜ける(写真提供:蔡嘉津)

 

自身も初心者だった蔡氏は、体力に自信のない参加者の疲労ポイントやメンタルの波もよく理解しており、常にユーザーの立場でツアーを考案しています。

また国内外の関連サービスモデルから「欧米人は旅行に “自主独立” の要素を求め、台湾人は “安心のサポート” を求めている」と分析。

これを受け「ジャイアント・アドベンチャー」では安心安全を基本とした、スポーツと旅行を組み合わせたサービスを生み出し、美しい風景だけでなく、その道中の文化やグルメを味わえるといったように、ツーリングをより楽しいものへと昇華させていきました。

随行車と自転車ツーリングチーム
(写真提供:ジャイアント・アドベンチャー)

 

自転車ツーリングは球技や陸上競技に比べ、天候や地形などの条件が複雑に影響することから、蔡氏は新たなサービスを導入しました。

まず各チームの先頭にリーダー、後方にプレッシャーコーチを配置し、さらに随行車を並走させました。これにより参加者への適切なタイミングでの水分補給や軽食提供が実現。また体力がもたなければ随行車で休憩し、改めて出発することも可能となりました。

ツアー中は参加者の感情を前進させるために音楽も活用します。「最も流すことが多いのは任賢齊(リッチー・レン)の『再出発』。皆さん鼓舞されて走り続けられるんですよ」と蔡氏は語ります。

 

(画像出典:ジャイアント・アドベンチャー)

「ジャイアント・アドベンチャー」の公式サイトは、ユーザーにぴったりなツアーが選択・予約できるよう、サイクリングの強度によってレベル分けするなど工夫されています。

ジャイアント・アドベンチャー 公式サイト
(日本語の選択も可能です)


台湾で初めての「サイクリングと旅行体験」の融合サービスをぜひ覗いてみてください。

 

休むもよし、メンテナンスもよし。
環島(自転車周遊)は「心」の出発

台東に到着!「金城武の樹」と楽しく撮影
(写真提供:ジャイアント・アドベンチャー)

 

自転車周遊ツアーでは、多くの気の合う仲間と出会うこともできます。ある人は美しい台湾を一周することで人生の目標を再び見つけ、ある人は困難な状況を乗り越えたことで自分の心身のタフさを実感することができたと語ります。移り変わる台湾の風景は、参加者の心身をリフレッシュさせ、健康に導いてくれるようです。

この台湾でブームとなっている自転車周遊「環島(ファンダオ)」。人生観をも変える体験を再び味わうために、近年、老若男女問わずリピーターが増加し続けています。

自分のペースで台湾の風景を満喫できます
(写真出典:ジャイアント・アドベンチャー)


長年趣味を仕事としてきた蔡氏にとっての「環島(ファンダオ)」の魅力は、様々な出会いと土地の温かさ、そして美味しいものの発見なのだそう。

そんな彼のおすすめは、走りやすい定番ルートの「環島1号線一周プラン(8泊9日)」。

少々長旅ではありますが、自身の心と身体が浄化される、エキサイティングな大人の冒険旅行になること間違いなしです。もちろん2〜3日の気軽なプランも用意されています。

アフターコロナの台湾旅行は、ぜひ皆さんも自転車ツーリングを体験してみてください。

サイクリングロード 環島1号線

環島1号線は全長960.8キロで、コースには
20キロごとに補給所を設置。
一周するのにおよそ9日間かかります。
ほかに25もの支線があり、日月潭や
台南奇美博物館などの有名観光スポットが
点在しています。

 

出典:遊譜YOUPUT

https://www.youput.org/content-info.php?id=158

Youput編集/駱姿宇

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