世界の鉄道を探索し、台湾の鉄道博物館を発見する

台北
2022年、旧台北鉄道工場は国立鉄道博物館の準備処に生まれ変わり、台湾内では、鉄道文化の復興にますます注目が集まっています。Youputの講演では。 国立高雄餐旅大学エアライン&トランスポートサービスマネージメント学科の蘇肇旭教授をお招きし、世界の鉄道博物館の素晴らしい事例を紹介していただくとともに、台湾の重要な鉄道文化財を推薦していただきました

蘇先生、こんにちは。中華顧問(チャイナ・エンジニアリング・コンサルティング会社)のYouput講演へようこそ。今日は、「世界の鉄道博物館」という興味深いテーマでお話しいただけることを光栄に思います。

Q1:まず、鉄道博物館の意義と使命についてお聞かせください。

鉄道博物館には、非常に重要な人文的使命と教育的意義があります。多くの国々において鉄道博物館は、交通と鉄道の人材を生み出す重要な場所と評価されています。

何年も前に、私は国際的なセミナーに参加したことがあるのですが、日本のJRが管理職と新幹線の運転士にアンケートを取ったところ、90%以上の社員が若い頃に、秋葉原にある交通博物館の活動に参加したり、訪れたりしていたそうです。生涯鉄道業界に従事し、交通業界を支えたいと望んでいる人の多くは、人生の出発点が幼少期の鉄道博物館にあり、つまり、鉄道博物館が非常に重要な育成のゆりかごであることを発見しました。

イギリスのヨーク、ドイツのニュルンベルク、フランスのミュルーズ、アメリカのボルチモアなど、多くの国に重要な鉄道博物館があるのはそのためです。「鉄道に従事し、人々を幸せに。」この使命感に満ちた名誉ある言葉は、実は鉄道博物館の設立から始まったのです。

世界最大の鉄道博物館であるイギリス・ヨークの国立鉄道博物館。撮影者/蘇昭旭

Q2:他の博物館と比べて、「鉄道博物館」にはどのような特徴やカテゴリーがありますか?

博物館学というのはとても奥深い学問です。また、博物館にはさまざまなカテゴリーがあり、一番大きなものだけが博物館となるわけではないのです。 私は過去20年の間に、世界各国にある100以上の博物館を旅してきましたが、その統計をまとめたところ、鉄道博物館を大きく4つに分類することができました。

1つ目のカテゴリーは、いわゆる「国家級の鉄道博物館」です。この種の博物館は、国家の上位部門が主導しています。莫大なお金を費やしながら、鉄道分野にフォーカスした、国家科学技術の栄誉ある使命を背負っています。これらの国はそもそも鉄道に対する国民の需要が非常に強く、最も有名なものはイギリスの国立鉄道博物館です。

イギリス国立鉄道博物館の展示の様子 撮影者/蘇昭旭

2つ目のカテゴリーは「交通博物館、科学技術博物館、工業博物館」と呼ばれるものです。 これらも国立の博物館ではありますが、なにが違うのでしょうか。 この交通博物館や科学技術博物館では、鉄道だけでなく、他の交通機関も展示します。最も有名なものはもちろんドイツ技術博物館でしょう。

ドイツ技術博物館 撮影者/蘇昭旭

3つ目は、世界各国によく見られるもので、鉄道局や鉄道会社が運営する「鉄道博物館」です。 これらの博物館の多くは、既存の扇形車庫や駅を利用して運営されています。 例えば、ルーマニアの鉄道博物館、ポーランドの鉄道博物館、JR九州やJR東海が運営するものなどがあります。

JR東海のリニア・鉄道館 撮影者/蘇昭旭

4つ目の博物館は、全体の中で最も数が多いと言えます。ただ、その費用や規模は比較的小さく、例えば、森林鉄道のようなものや非常に特殊な性質のものを、私たちは「地方鉄道博物館」と呼んでいます。これは一般的に、委託業務であったり、鉄道の付随業務に付属していると言われています。 例えば、スイスのアルブラ鉄道博物館(Bahnmuseum Albula)や、ノルウェーのフロム鉄道に付属するフロム博物館(Flåmsbana Museum)などがあてはまります。

2008年に世界文化遺產となったスイスのアルブラ鉄道 撮影者/蘇昭旭

以上、私たちは簡単に4つの種類の鉄道博物館を紹介しました。異なる属性を持つ博物館は、異なる影響をもつことがみてとれます。

Q3:世界鉄道博物館の経験を踏まえて、台湾鉄道博物館の意義と使命について教えてください。

私たちの使命は、台湾の鉄道の多様性に関わります。私たち(台湾)は、1435mmの標準軌、1067mmの狭軌、そして762mmの軽便鉄道をもっています。標準軌の1435mmには高速鉄道や地下鉄があり、1067mmには台湾鉄道があり、762mmには糖業鉄道、森林鉄道、塩業鉄道、炭鉱鉄道があります。

これは、先ほどの博物館の分類分けで発見することができます。例えば、高鉄探索館は標準軌1435mmのものにあてはまり、1067mm軌間において最も有名なものは、現在の国立鉄道博物館準備処、旧台北鉄道工場です。また、彰化の扇形車庫や、苗栗の鉄道文物展示館、潮州の新しい鉄道公園などがあります。

台湾の「高鐵探索館」 撮影者/蘇昭旭

さらに、台湾の最大の良さは、762mm軌間の鉄道が非常に多いことです。糖鉄、林鉄、塩鉄は、羅東林業文化園区、阿里山森林鉄路の嘉義鉄道公園、烏樹林駅、渓湖糖廠などがあり、これらはどれも素敵な鉄道観光スポットです。言い換えると、台湾鉄道博物館は点ではなく、線であり、面なのです。この点、線、面の概念から、私たちは台湾鉄道博物館群と呼んでいます。

宜蘭羅東林業文化園区 撮影者/蘇昭旭

「土地は北と南を分けず、鉄道は広いものと狭いものを分けない」という鉄道網における博物館群の概念を形成しました。これが、台湾の人々に、どこにいようと鉄道博物館を通じて、台湾の鉄道全体における発展の多様性を見させると思っています。

探索世界鐵道,打開台灣鐵道博物館願景|鐵道博物館-遊譜講座|高餐大航空暨運輸管理系蘇昭旭教授

原文:高捷中

出典:

遊譜YOUPUT
探索世界鐵道 發現台灣鐵道博物館 蘇昭旭教授遊譜講座採訪精華-遊譜YOUPUT網站
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