深夜にお腹がすいても、日本だったらコンビニの明かりがぽつんと光るだけ。でも台湾では違います。豆乳の香り、揚げ物の音、湯気の中で笑い合う人たち。こんな時間なのに、どこかのお店から「歡迎光臨(いらっしゃい)」の声が聞こえてくる。
眠らない国、台湾。ここには、夜中にふらっと立ち寄って、ちゃんとおいしいものが食べられる場所がたくさんあります。夜市だけじゃもったいない!せっかく台湾に来たのなら、ホテルに帰る前にちょっと寄り道してみませんか?
留学生活で私が出会った「深夜のごはんたち」をご紹介します

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日本とちがう、“夜の街のにおい”
夜10時を過ぎた台湾の街は、むしろここからが本番。 昼間の喧騒とはまたちがう、じんわりと熱を帯びたにぎわいが、ゆっくりと広がっていきます。 スマホ片手にテイクアウトを待つ人、リュックを背負った学生グループ。静けさの中にちゃんと音があって、闇の中にしっかりと灯りがある──そんな台湾の夜には、不思議な安心感がありますよね。
さっと食べてすぐ帰るお店もあれば、つい長居してしまうような居心地のいい場所もあります。テレビのグルメ番組で取り上げられた有名店もある 一方で、決して派手ではないけれど、ひっそりと地元で愛され続けている老舗店も。
どのお店にも共通しているのは、ちょうどいいタイミングで、私たちの胃袋にいちばん嬉しいものを届けてくれるということ。
そんなお腹の味方たちをご紹介していきます!
永和豆漿大王
ここは知ってる!行ったことある!という方も多いのではないでしょうか。
台北の至るところに店舗があり、24時間営業の「永和豆漿大王」は、台湾の朝食文化を代表する存在です。台湾の朝ごはんを代表するメニューを深夜まで楽しめるので、観光客にもローカルにも人気です。特に西門町店はアクセスが良く、観光客や地元の人々でいつも賑わっています。
人気のメニューは、まず鹹豆漿(しょっぱい豆乳)。これに、揚げパン(油條)や卵を加えて食べるのが定番の食べ方。しょっぱい豆乳のやさしい味わいと、揚げパンのカリカリ感が絶妙に絡み合って、一度食べたらやみつきに。
他にも、蛋餅(エッグクレープ)や燒餅(焼きパン)など、台湾の代表的な朝食メニューを深夜でも楽しめます。メニューが豊富で、値段もリーズナブルなので、1回の食事で何品も注文して楽しめます。
店内はシンプルで広々としていて、ファーストフードのようなスタイル。食事を済ませた後にそのまま外に出て夜の街を散策するのもまた、台湾の朝食文化を満喫するひとつの方法です。
西門麵店 24小時銷魂豬腳

https://bonie.tw/taipei-simonnoodleshop-braised-pork-rice/
萬華エリアにある「西門麵店」は、創業60年以上の老舗麺店。24時間営業です。
場所はMRT西門駅1番出口から徒歩約3分とアクセスも抜群です。
店内は広くはないものの、回転が早いので、混んでいてもあまり待たずに座れることがほとんど。
看板メニューの「滷豬腳(豚足の煮込み)」は、ゼラチンたっぷりで香り豊かなタレが魅力。特におすすめなのが「蛋包滷肉飯(卵包ルーローハン)」。ルーローハンの上にふわふわの玉子焼きがのったボリューム満点の一品。
付け合わせにさっぱりしたキュウリの漬物、酸菜(発酵野菜)、ピリ辛の菜脯(干し大根)が添えられていて、こってり系のお肉との相性も抜群です。
吉星港式飲茶

https://www.citystar.com.tw/menu
台北・中山区にある24時間営業の本格香港飲茶レストランです。
MRT中山駅から徒歩10分以内でアクセス可能です。
店内では、蒸したての点心や香港風焼き物、デザートなどが24時間楽しめるのが最大の魅力。
熱々の点心はもちろん、チャーハンや熱炒(台湾式中華おかず)、大皿料理もあり、メニューはとにかく豊富。お手頃で、時間制限なしでゆっくり過ごせるのも嬉しいポイントです。
お客さんの年齢層も幅広く、若者から年配の方まで、いつ行ってもにぎわっています。
特に人気のおすすめメニューは、「魚卵入りシュウマイ(魚子蒸燒賣)」、「干し肉とタロイモの蒸しケーキ(臘味芋頭糕)」、「エビとアーモンドのマヨネーズ和え(西杏沙拉蝦)」など、定番かつ絶対に外せない一皿ばかりです。
建宏牛肉麺

https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540305/54002809/
こちらも24時間営業で、2018年ミシュランビブグルマンにも選ばれた有名店。夜遅くまで食べられる本格的な牛肉麺が味わえるスポットです。
このお店の特徴は、煮込んだ牛肉がとろけるように柔らかく、深い味わいのスープ。深いコクがありながらも、すっきりとした後味が特徴で、牛肉の旨みが染み込んだスープは、ひと口食べるごとに満足感を与えてくれます。
「建宏牛肉麺」のもう一つの魅力は、食べ方や好みに合わせて、スープや麺の固さを調整できること。より自分好みの牛肉麺を楽しめます。
また、夜遅くても営業しているため、飲みすぎた後や夜遅くにお腹が空いてしまった時にもぴったり。食事としてはもちろん、夜食にもおすすめです。地元の人々にも愛される味で、安定した味とリーズナブルな価格が魅力です。
老漿家

https://www.foodpanda.com.tw/restaurant/p9iw/lao-jiang-jia
台北東区の延吉街にある24時間営業の豆乳専門店です。
店内の装飾は、おしゃれでカフェのような雰囲気。ここでは、台湾の定番メニューである豆乳(豆漿)や油條(揚げパン)が、さらに美味しく感じられること間違いなし!
遺伝子組換えを使っていない豆乳を使用しているので、健康にも気を使ったメニューが揃っています。
このお店は、伝統的な豆漿店の価格で、他ではなかなか味わえない創意的なトッピングを提供しているのが特徴です。例えば、飯糰(おにぎり)や蛋餅(エッグクレープ)、燒餅(焼きパン)などに、広島産の牡蠣、天ぷらエビ、ネギ牛肉炒めなどのユニークな具材を加えることができ、どれも予想外の美味しさが広がります。
ABV串串啤酒館

https://www.dalang.tw/abv-hotpot-skewers/
Dcardでも高評価を得ているここは、西門町でいま話題の新感覚火鍋レストラン。
早くも人気店となっており、グルメ好きの間で“聖地巡礼級”とも言われているほどです。
このお店の魅力は、6種類のスープベースを自由に選べること。串に刺さった具材(串串)は1本15元からとリーズナブルで、重慶式の江湖料理やお酒に合うおつまみメニューも豊富です。
さらに、西門店だけの限定メニューとして、クラフトビールで作るふわふわ「ビール雪花氷」や、本場・重慶の伝統デザートも楽しめるのがポイント。料理に合わせて世界各地から厳選されたクラフトビールが300種類以上揃っており、「辛さを和らげる」ビール専用コーナーまで用意されています。友人との食事やグループでの飲み会にもぴったりで、食べて・飲んで・盛り上がれる台北火鍋の新定番です。
鹹酥李

https://www.chickpt.com.tw/company/qr3mAlkdM07P
大安区の金山南路にある、今大注目で新進気鋭の鹽酥雞(台湾風フライドチキン)専門店です。
MRT東門駅からも近く、アクセス良好。
外観は清潔感があり、オシャレな雰囲気で、一般的な屋台スタイルとは少し違うスタイリッシュさが魅力です。
このお店の大きな特徴は、フルーツ系のトッピング(パイナップル・リンゴスライス)があること。そこにほんのり香るごま油の風味が加わり、ほかとは一味違った美味しさが楽しめます。
また、メニューはとても豊富で、塩酥鶏(塩味チキン)に合わせられる無料トッピングがなんと8種類も!
味は全体的にあっさりとしていて脂っこさがなく、女性にもおすすめ。
なかでも、定番の塩酥鶏、芋団子、金針キノコはとくに人気のメニューです。
塩酥鶏を、玉ねぎ、にんにく、バジル、ピーナッツ、果物、ネギなどと一緒に食べることで満足感が味わえます。
台北で台湾らしいローカルグルメを探している方に、ぜひおすすめしたい一軒です!
台湾の夜に、お腹も心も満たされる
「夜中に何か食べたい」と思ったとき、日本では少し寂しい気持ちになるけれど、台湾ではむしろ“これからが本番。
「ちゃんとした食事」として成立しているので、安心して夜ふかしできますね。お腹が空いたら、ちょっとそこまで出かけて、温かい料理を受け取る。
屋台の明かり、店主の「おいしいよ〜」という声、バイクの音。眠る前に、台湾の夜がもうひとつの顔を見せてくれます。
ぜひみなさんも、台湾の夜食文化体験をしてみてくださいね。それでは、またお会いしましょう~下次見~
記事執筆: ユウ
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筆者プロフィール
※元写真をAIでイラスト化したものです
台湾正規留学中| 美麗(メイリー)!台湾学生ライター
好きな台湾スイーツは芋圓。最近のマイブームはコンビニスイーツ新作チェックとパパイヤミルク飲み比べ。台湾の日常や情報を、リアルにゆるっとお届けします。