6月24日から26日までの3日間、東京ビッグサイトで「ライフスタイル Week【夏】」が開催されています。
雑貨やファッション、インテリア、食品、文具など、暮らしを彩るアイテムが世界中から集まる日本最大級のライフスタイル総合展示会。今年も会場には多くの来場者が訪れ、各ブースで活発な商談や交流が行われています。
そんな中で目を引いたのが、台湾企業の存在感です。台湾の厳選されたブランドが集まる「TAIWAN SELECT」をはじめ、サステナブルなライフスタイルを提案する企業、伝統工芸を現代のデザインへと昇華したブランド、長年培われた技術を活かしたメーカーまで、多彩な台湾ブランドが会場を彩っていました。
台湾と聞くとグルメや観光を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし会場を歩いていると、その背景には豊かな文化や職人技、自然へのまなざし、そして人々の暮らしに寄り添うものづくりがあることを改めて感じます。この記事では、数ある台湾出展企業の中から、筆者が特に気になったブランドを8社ご紹介します。台湾好きの方はもちろん、台湾の新たな魅力を発見したい方も、ぜひチェックしてみてくださいね!
台湾の伝統と文化を未来へつなぐブランド
明林蕾絲(Ming Lin Lace)

台南の初夏を彩る花「鳳凰木(ホウオウボク)」をあしらった美しいピアス(中央左・赤)
台湾南部・台南で1959年に創業した「明林蕾絲」は、60年以上にわたりレース工芸の美しさを受け継いできた老舗ブランドです。
ブースでまず目を奪われたのは、その繊細なレースと鮮やかな色使い。故宮博物院に収蔵される東洋美術や台湾の伝統刺繍から着想を得たデザインは、まるでアート作品のような美しさで、思わず足を止めて見入ってしまいました。

繊細で色鮮やかなレースは見ていると気持ちが明るくなります。
お花をあしらったスカーフやアクセサリー、インテリア雑貨など、どれも上品なのにどこか親しみやすく、「これ台湾で見つけたの!」と誰かに自慢したくなるようなアイテムばかり。企業向けのオーダーメイド商品も手がけているそうですが、個人的には台南のお店に行ってゆっくり商品を眺めてみたくなりました。伝統工芸を守りながらも、今の暮らしに自然と溶け込むデザインへ。台湾らしい美意識と職人技がぎゅっと詰まったブランドです。
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HANDS(ハンズ)

高級木材と繊細な金箔細工を組み合わせた、気品あふれる扇子。
大量生産では生み出せない“手仕事の温もり”を、現代の暮らしへ届ける台湾デザインブランド「Hands」。デザイナー・姜文中(Jon)さんは、台湾各地の古い町を訪ね歩き、職人たちのもとで受け継がれてきた工芸技術や素材、そこに込められた物語を丁寧に掘り起こしながら、新しい形で提案しています。

朗らかで優しいお人柄が作品にもにじみ出ているような気がします。(デザイナー・姜文中さん)。
素材も木や竹、織物など自然素材を活かしたものが多く、使い込むほどに表情が変わっていくのも魅力。効率やスピードが重視される時代だからこそ、「良いものを長く大切に使う」という豊かさを思い出させてくれるようでした。
実は誠品生活日本橋など日本でもポップアップでの商品販売やDIYワークショップが行われることもあり、日本にいながら台湾の手仕事に触れられるブランドとしても注目です。台湾の文化や職人技を、日常の中で自然に感じられるブランドです。
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原味台南

台湾の原住民族の文化を取り入れた唯一無二のデザイン。
台湾の原住民族文化を取り入れたアクセサリーブランド「原味台南」。
色鮮やかなトンボ玉や伝統的な織物模様、原住民族に伝わるトーテムなどをモチーフにしながらも、洗練されたデザインが印象的。クリスタルや金箔など異なる素材を組み合わせることで、民族工芸品というよりも、普段のファッションに取り入れたくなるアクセサリーへと昇華されています。

台東・アミ族出身のデザイナー(左)が生み出す、台湾原住民族のアイデンティティを誇り高く表現した作品。
一つひとつが阿美(アミ)族出身のデザイナーによるオリジナル作品で、中には一点ものも。作品を眺めていると、その向こうにある文化や物語まで身にまとっているような気持ちになります。
工房は台南にあり、予約をすれば見学や商品の購入も可能とのこと。台南好きとしては、次回訪れた際にぜひ立ち寄ってみたい場所がまたひとつ増えました。台湾の原住民族文化は、日本ではまだ触れる機会が多くありません。だからこそ、こうした作品を通じて出会えるのはとても貴重なこと。台湾の奥深い魅力を感じさせてくれるブランドです。
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思わず持ち帰りたくなる台湾デザイン雑貨
TOSMU(童心木)

ワンコ好きにはたまらない! デスクに置けば癒されること間違いなし。
思わず笑顔になるような木製雑貨を生み出している台湾ブランド「TOSMU」。ブランド名の「童心木」には、“大人になっても子どもの頃の無邪気な心を忘れないでほしい”という想いが込められています。

気分に合わせて顔を換えられる遊び心も♬ ロボット型のアロマディフューザー
天然木の温もりを活かしたワンコのメガネ置き、遊び心あふれる顔のついたスマホスタンド、ロボット型のアロマディフューザーや、芝生のついた田んぼ型のコースターは台湾でも大人気だそう。日本で特に人気があるのは、小銭がするっと気持ちよく入っていくお賽銭箱型の貯金箱。どれもシンプルでありながら豊かな表情を持ち、見ているだけで心が和みます。実用性とデザイン性を兼ね備えたプロダクトからは、台湾デザインならではの優しさとユーモアが感じられました。忙しい日常の中に、ほっと一息つける時間を届けてくれる注目のブランドです。
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FERN ONLY(只有蕨)

ハイセンスなシダのデザイン。持っているだけで心が落ち着きます。
台湾の豊かな自然に目を向け、その美しさを暮らしの中へ届ける雑貨ブランド「FERN ONLY(只有蕨)」。
スカーフやバッグ、小皿、クッション、ペーパークラフトなど、どの商品にも〝シダの葉〟がさりげなく描かれているのですが、その表現がとにかく上品。植物モチーフなのに甘すぎず、大人が普段使いしたくなる絶妙なデザインばかりです。
実は、台湾は世界有数のシダ植物の宝庫として知られています。そんな台湾ならではの自然の魅力を、さりげなく暮らしの中に取り入れられる。台湾の自然の豊かさと高いデザインセンス、その両方を感じられる、大切な人への贈り物にもぴったりなとても素敵なブランドです。
台湾発の大手ECサイト「pinkoi」からも購入できます!
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CYD Terra

機能性もバツグン。お友達へのプレゼントにしたくなりました!
「自分でできた!」 子どもが初めてスプーンを握り、自分の力で食べようとする。その何気ない瞬間は、実は成長の大きな一歩です。
台湾のベビー&キッズブランド「CYD Terra」は、そんな子どもの“はじめて”に寄り添うテーブルウェアを開発しています。特徴は、すべての商品が作業療法士と共同で設計されていること。食器の重さやカーブ、持ち手の角度まで細かく計算されており、小さな手でも自然と握りやすく、食事をしながら手先の発達や自立心を育めるよう工夫されています。
インテリアにもなじむ洗練されたデザインで、「Red Dot Design Award」と「iF Design Award」という世界的なデザイン賞を受賞しているのも納得です。子どものためにつくられた道具でありながら、親も思わず使いたくなるような美しさ。
特に子育て中の方へのギフトとしても喜ばれそうで、「こんな食器で食事デビューできたら素敵だな」と感じたブランドのひとつです。台湾で多く展開しているので、気になった方はぜひHPをのぞいてみてくださいね。
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台湾の旅を豊かにする注目ブランド
旺萊山(Pineapple Hill)

可愛い猫のパッケージも、実はエコ……! 喜ばれるお土産はコレ。
台湾好きなら一度は目にしたことがあるかもしれない、嘉義県生まれのパイナップルブランド「旺萊山(Pineapple Hill)」。
特徴は、一般的によく使われる冬瓜餡を使わず、100%台湾産パイナップルだけで餡を作っていること。ひと口食べると、パイナップル本来の甘みと爽やかな酸味が広がり、「これぞ台湾パイナップル!」と言いたくなる味わいです。
さらに印象的なのは、果実だけでなく果皮や葉まで活用する“全果利用”への取り組み。パッケージにもパイナップルの葉の繊維が使われています。おいしさを追求するだけでなく、食品ロス削減や農家の価値向上にもつなげているそうです。
台湾総統府の外賓向け贈答品にも選ばれている実績を持つ「旺萊山」ですが、堅苦しさはなく、むしろ「台湾の太陽をそのままお菓子にしました!」というような明るさが魅力。台湾土産の定番としてだけでなく、台湾農業の魅力を伝えるブランドとしても注目したい存在です。
パイナップル畑のある本店は嘉義にありますが、台湾本土の多くの場所で展開されているので、ぜひ観光ついでに立ち寄ってみてくださいね。
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Departure(ディパーチャー)

正方形の角ばった箱もスムーズに入れられる設計や、容量の多さもうれしい!
さいごに、紹介したいブランドは、旅行好きの方は思わず足を止めてしまうであろう、台湾発のトラベルブランド「Departure」。
ブースに並ぶスーツケースはどれもスタイリッシュで、ぱっと見ただけでも「これを持って空港を歩きたい!」と思わせる存在感。 “モダンでスムーズな旅” を掲げ、ただ荷物を運ぶためのスーツケースではなく、移動時間そのものを快適にし、旅の体験をより豊かにするための道具として開発されているそうです。例えば、電化製品の大きな箱を入れたいという要望から生まれた容量たっぷりの形状や、トランクを立てたまま扉が開くサイド開閉式など、使いやすさへの細かな配慮や品質へのこだわりが随所に感じられました。
2011年に台湾で誕生して以来、日本やタイをはじめ世界各地へ展開し、現在では80を超える拠点で販売。台湾ブランドとして着実に世界へ活躍の場を広げています。
最近は台湾ブランドのスーツケースを空港で見かける機会も増えてきましたが、その中でも「デザイン」と「機能性」のバランスが特に印象的でした。旅好きとしては、次にスーツケースを買い替えるときにぜひ候補に入れたいブランドのひとつです。
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今回の取材を通じて感じたのは、台湾ブランドの魅力は単に「かわいい」「おしゃれ」だけではないということでした。
何十年も受け継がれてきた伝統工芸を現代の暮らしに取り入れるブランド。台湾の豊かな自然や文化をデザインへ落とし込むブランド。子どもの成長や環境問題といった社会課題に向き合うブランド。そして、世界市場を見据えながら台湾らしいものづくりを追求するブランド。それぞれが異なる魅力を持ちながらも、その根底には「誰かの暮らしを少し豊かにしたい」という想いが共通しているように感じました。
台湾が好きな方はもちろん、まだ台湾をよく知らない方にも、こうしたブランドを通じて台湾の文化や価値観に触れてもらえたら嬉しいです。
「ライフスタイル Week【夏】」は6月26日(金)まで東京ビッグサイトで開催中。気になるブランドがあった方は、ぜひ会場で実際に手に取り、その魅力を感じてみてくださいね!
ライフスタイル Week【夏】
【会期】2026/6/24(水)~26(金)
【時間】10:00~17:00
【場所】東京ビッグサイト
https://www.lifestyle-expo.jp/summer/ja-jp.html
詳しくは公式HPをご覧ください。
記事執筆・写真:ま波 (MAHA)
※撮影の都合上、「明林蕾絲」の写真は友人よりご提供いただいたものを使用しております。
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筆者プロフィール
ま波(MAHA)
台湾大好きライター│ハンドメイド作家
著書に『台湾を自動車で巡る。台湾レンタカー利用完全ガイド』(なりなれ社/KKday・budget協賛)、『慢慢來 あの日の台湾210days』(想創台湾)がある。
2011年、はじめての台湾旅行中に東日本大震災が発生。台湾から見た日本の情景と、自分自身の台湾への無知さとの乖離に違和感を感じ「台湾をもっと知りたい」と思うようになる。同年、嘉義県大林のボランティア活動に参加し、台湾人の温かいおもてなしとキテレツな文化に触れ、帰国後もずっと台湾のことが頭から離れなくなる。その後も渡台を繰り返し、2021年のコロナ禍にワーキングホリデーと留学の夢を叶える。
現在は、美麗(メイリー)!台湾の専属ライターとして、取材執筆、SNS運営、イベント運営などを担当。個人の活動では「想創Taiwan」というブランドを展開、原住民レースなどでオリジナル雑貨を創作し日本各地の台湾関連イベントで販売中。HP・通販/Instagram
