台湾・台東をめぐって見つける、ローカルな街並みと豊かな自然

台湾全土

台湾東部に位置する台東は、市場や人気グルメから、海や山が広がる雄大な景色まで、さまざまな魅力に出会うことができる街です。

夏には「台湾国際バルーンフェスタ」の開催地としても多くの人に親しまれています。市街地でローカルなお店を巡ったり、自然に囲まれた道をドライブしたり、ゆったりとした時間を過ごしてみませんか。

今回は、街歩きやドライブを通して魅力を見つける、おすすめの過ごし方をご紹介します。

台東の基本情報

台東は、台湾東部の南側に位置する街です。海と山に囲まれた穏やかな環境の中で、美しい景色やローカルな街並み、原住民文化を楽しむことができます。台湾で最も原住民族の割合が高い地域ともいわれており、アミ族・ブヌン族・プユマ族など、多くの原住民族が暮らしています。

緑豊かな山間部の風景

台東を代表するイベントとして知られるのが、鹿野高台で毎年開催される「台湾国際バルーンフェスタ」です。世界各国からさまざまな形の熱気球が集まり、夏の青空を鮮やかに彩ります。山々に囲まれ、一面に緑が広がる会場では、のどかな田園風景を楽しめるのも魅力です。風の安定した早朝と夕方には熱気球が飛び立ち、景色を眺めるだけでなく、搭乗体験もできます。

2026年は、台湾でも大人気の「ちいかわ」とコラボレーションした熱気球が見どころのひとつです。期間中はプロジェクションマッピングやドローンショー、コンサートなども開催されます。今年の会期は7月4日から8月20日までです。

台湾交通部観光署HP「2026台湾国際バルーンフェスタ」https://jp.taiwan.net.tw/m1.aspx?sNo=0003019&lid=081822

台東へのアクセス方法

台鐵(台湾鉄道)を利用したアクセス方法をご紹介します。
列車の種類によって異なりますが、台北から台東までの所要時間は約4時間です。台東は台湾南東部に位置しており、高雄や台南からもアクセスしやすいため、台湾南部への観光と組み合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

【台北↔台東】
普悠瑪號(プユマ号):約4時間/936元
新自強號(新自強号):約4時間~4時間半/936元

【高雄↔台東】
新自強號(新自強号):約2時間/485元
區間快(区間快速):約3時間/312元
※2026年7月現在

普悠瑪號新自強號は指定席券を購入して乗車します。區間快は指定席がないため、確実に席を確保したい場合は普悠瑪號や新自強號への乗車がおすすめです。週末や連休には満席となることもあるため、予約はお早めに!

台東車站(台東駅)から市街地までは、車で約15分ほどです。駅前にはバスやタクシー乗り場があります。

バスを利用する場合「101線 市區循環線」に乗車します。101順101逆があり、駅から市街地へは、101順が便利です。

タクシーを利用する場合、駅を出て右手にタクシー乗り場があります。行き先の住所や画像を見せるとスムーズです。
台北や高雄などで活用できるUberタクシーはエリア外なのでご注意ください。配車サービスを使用したい場合は、LINE GOでの手配が可能です。利用には電話番号登録が必要な可能性があるため、事前の確認をおすすめします。

車窓から見える青く輝く海
台東車站(台東駅) 

散策で出会う、街のローカルな魅力

台湾の朝といえば、早餐店(ザオツァンディエン/朝食店)から始まります。台東の街の中にも、地元の人でにぎわう朝食店が数多くあります。

初早餐」では、伝統的な朝食からアレンジメニューまで、清潔感のある心地よい空間で楽しむことができます。台湾の朝食の定番である蛋餅(ダンピン)は、お食事風クレープのような料理。こちらの蛋餅は、野菜をたっぷり使った具だくさんの一品です。 このほかにも、優しい甘さのフレンチトーストや、豆を薄く広げて作られた豆皮(ドーピー)をカリカリに揚げたメニューなど、少し珍しい台湾の朝食を味わうことができます。

初早餐
住所:台東縣台東市正氣路463號
営業時間:6:00~14:00

バリエーション豊富な朝食メニュー

街の中心部である、「台東中央市場」の周辺には、昔ながらの商店や雑貨店が並び、散策を楽しむのにもぴったりです。

このエリアに位置する「台東帆布行」では、オリジナルのカラフルなバッグに出会うことができます。テントやお店のひさしなどにも使われる防水性の高いビニール素材を使用しており、実用的で耐久性にも優れています。大きさや形のバリエーションも豊富で、お手頃な価格のため、お土産にもぴったりです。 

台東帆布行
住所:台東縣台東市正氣路202號
営業時間:9:00~21:00

台東中央市場周辺の街並み
台東帆布行

台東の名物グルメである米苔目(ミータイムー)米を原料に作られる太めの麺を使い、あっさりとした出汁スープや肉そぼろと合わせていただく料理です。米の生産が盛んな台東で親しまれており、街には数多くの専門店が並びます。

阿咪米苔目」では、地元の人でにぎわうローカルな雰囲気の中で、米苔目をはじめとした麺料理やスープ、台湾式の煮物である滷味(ルーウェイ) などをいただくことができます。

米苔目には鰹節がたっぷりとのっています。麺のさっぱりとした味わいとシャキシャキとしたもやし、出汁や肉そぼろの優しい塩味が相性抜群です。

台湾東部の名産である金針花(ジンジェンホア)を使用したスープ・金針湯(ジンジェンタン)を味わうこともできます。オレンジ色の花がたくさん入っており、鮮やかな見た目の一品。コリコリとした食感とほのかに広がる花の香りが特徴です。

阿咪米苔目
住所:台東縣台東市福建路78號
営業時間:07:30~15:00、17:00~20:30
定休日:木曜日

米苔目や金針湯などのさまざまなローカルグルメを味わうことができます

台東に暮らすさまざまな原住民にとって重要な伝統料理である阿粨(アバイ)。アワまたはもち米に豚肉などの具を合わせて蒸した、ちまきのような料理です。食物繊維の摂取や保存性を高めるため、假酸漿葉(ジャースアンジャンイエ/かさんしょうよう)という葉で包まれています。アワのプチプチとした食感とジューシーな豚肉を葉の香りが包み込み、どこか爽やかな味わいです。

台東中心部に位置する「粨發粨粽」は、数々の賞を受賞しており、「阿粨界の鼎泰豊」と称されることもある人気店です。台湾東部で広く親しまれる原住民料理の竹筒飯も味わうことができます。

粨發粨粽
住所:台東縣台東市更生路359號
営業時間:9:00~21:30

粨發粨粽
原住民に伝わる重要な料理の阿粨と竹筒飯

暖かい気候の多い台湾では、食後に冷たいものが食べたくなることも多いのではないでしょうか。

街の中心部にある「津芳冰城」は、創業60年以上と長い歴史のあるアイス屋さんです。カットフルーツやジュース、シャーベットのようなアイスなどを味わうことができます。

台湾では昔ながらのアイスとして親しまれている、滑らかで繊細な粒が特徴的なシャーベット状アイス。フルーツやシロップ、あんこなどのトッピングを選んで、いただきます。

津芳冰城
住所:台東縣台東市正氣路358號
営業時間:9:30~18:30

昔ながらの水果冰(シュイグオビン/フルーツかき氷)

台東限定のドリンクスタンドチェーンである「叮哥茶飲 DING GO」には、台東ならではのメニューがたくさんあります。山間部にある初鹿(チュールー)産の牛乳や洛神花茶(ローゼルティー)など、他のお店では味わうことのできないドリンクを注文してみてはいかがでしょうか。

叮哥茶飲 DING GO
台東らしいメニューがたくさんあります

ドライブで出会う、豊かな自然と原住民文化

台東には、バスや自転車だけでは巡りきれないスポットも数多くあり、車での移動がおすすめです。レンタカーを活用すると、海や山の景色を楽しめるスポットや原住民文化が残る集落などへも気軽にアクセスできます。車窓には雄大な自然が広がり、ゆったりとした時間を感じられるのも魅力です。

海沿いの道や山間部を走って、気になる場所に立ち寄りながら、自分のペースで旅を楽しめるのもポイント。観光スポットを効率よく巡りたい方はもちろん、自然を味わいながらのんびりと移動したい方にもおすすめです。

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車窓から眺めるのどかな風景

港町からアートスポットまで、海沿いをたどる

台東市街地から北側に進んでいきます。
海沿いには、台湾東部に位置する離島・緑島(リューダオ)や蘭嶼(ランユー) へ向かう船着場があります。漁港にもなっており、ローカルな食堂や港の雰囲気を感じることのできるエリアです。

港からすぐ近くの場所にある「早點來見面」は、現地の人が絶賛する朝食店です。

こちらのお店の蛋餅(ダンピン)の皮は米粉から作られています。ツナや焼肉、シークレットメニューまで、ボリューム満点です。この日は、エビが中に入った特別なメニューがありました。お米の香りと卵、ツナなどの具材の優しい味わいが広がります。トッピングされた鰹節の食感や風味に包まれ、海辺で始める素敵な朝にぴったりの一品です。

早點來見面
住所:台東市富岡街192號
営業時間:5:00~12:00
定休日:木曜日

早點來見面
鰹節がたっぷりとトッピングされた蛋餅(ダンピン)
猫ちゃんに出会えることも

海沿いの道では、駐車スポットを見かけることも多くあります。車を降りると、一面に広がる海の景色。海辺でひと休みしながら、ドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか。

大きな石に波の打ち寄せる海岸風景

さらに北へ車で約30分走ると、都蘭エリアに到着します。

都蘭(ドゥーラン)は、台東を代表するアミ族の集落のひとつです。メインストリートにはカフェや雑貨店、ゲストハウスなどが並び、近年は移住者やアーティストが集まるカルチャーの発信地としても注目されています。

お土産に人気な都蘭國小のカバン

都蘭新東糖廠文化園區」は、製糖工場跡をリノベーションした文化施設です。ギャラリーやカフェ、雑貨店などが集まり、アートやカルチャーに触れながらゆったりと過ごすことができます。駐車場も整備されているため、ドライブの立ち寄りスポットとしてもおすすめです。

都蘭新東糖廠文化園區
住所:臺東縣東河鄉都蘭村61號
営業時間:8:30~18:00

都蘭新東糖廠文化園區

海を眺める絶景スポット・多良駅

台東市街地から車で南へ向かうこと約1時間。台東南部に位置する多良車站(ドゥオリャンチャージャン/多良駅)は「台湾で最も美しい駅」として知られています。

多良車站(ドゥオリャンチャージャン/多良駅)

かつては、台東と屏東を結ぶ台湾鉄道・南迴線の停車駅でしたが、2006年に旅客サービスを終了し、現在は展望スポットとして親しまれています。

目の前に広がる海と、山々を走る列車の景色を楽しむことができ、多くの観光客が訪れます。売店もあるので、列車の通過を待つ間にひとやすみするのもおすすめです。

台湾東部の主要道路である台9線沿いに位置しており、車で訪れる場合は駐車場を利用して徒歩で坂を上ります。バスを利用する場合は、台湾鉄道の最寄り駅である金崙車站(ジンルン/金崙駅)から、東台灣客運(東台湾バス)の8135・8136・8137・8158系統に乗車し、「多良站」で下車します。

多良車站
住所:臺東縣太麻里郷多良村瀧渓路8-1號
営業時間:8:00~17:00
入場料:10元

海と山を背景に列車の走る風景を眺めることができます
犬もくつろぐ穏やかな雰囲気
台東名物のアイスクリームを食べながらひとやすみしてみてはいかがでしょうか

原住民文化や自然、温泉に触れられるエリア・知本

台東市街地から西へ向かうと、山々に囲まれた知本(ジーベン)エリアに到着します。温泉地として知られる一方、原住民文化や豊かな自然に触れることのできる場所です。台湾鉄道を利用する場合は、台東駅から一駅でアクセスできます。

路地裏にたたずむ食堂、「原住民的ㄙㄠˊㄍㄚˋ」では原住民料理を楽しむことができます。店名にある「ㄙㄠˊㄍㄚˋ(サオガ―)」は、プユマ族の言葉で「キッチン」という意味です。メニューは置かれておらず、麺またはご飯から主食を選びます。ご飯を選ぶと、新鮮な食材を使った料理がたくさん並ぶ、ボリュームたっぷりのプレートが届きました。初めて目にする野菜も多く、食文化に関心のある方にぜひ訪れていただきたいお店です。

原住民的ㄙㄠˊㄍㄚˋ
住所:台東市知本里西昌街229號
営業時間:10:00~18:00

原住民的ㄙㄠˊㄍㄚˋ

川沿いを南西へ進むと、豊かな森に囲まれた「知本國家森林遊樂區」があります。周辺には温泉街と、知本渓のせせらぎが流れる、のどかな景色が広がるエリアです。 園内には整備されたハイキングコースがあり、森林浴を楽しみながら散策できます。また、足湯が設けられており、気軽にリラックスできるのも魅力のひとつです。散策の合間にゆったりと疲れを癒やしてみてはいかがでしょうか。

知本國家森林遊樂區
住所:臺東縣卑南郷温泉村竜泉路320號
営業時間:7:30~17:00
入場料:80元

知本國家森林遊樂區
豊かな自然に癒されます

山あいの町で見つける、おすすめ烏龍茶とローカル土産

台東市街地から北西へ向かうと、山々に囲まれたエリアに到着します。茶畑や田園風景を楽しみながら、お茶を飲んだりお土産を探したり、のんびりと過ごすのがおすすめです。

鹿野(ルーイエ)は、「台湾国際バルーンフェスタ」の開催地として知られる緑豊かな町です。 紅烏龍(ホンウーロン)の産地としても有名で、数多くのお茶専門店があります。

2019年に鹿野で誕生した紅烏龍専門店「女児不懂茶」。台東・鹿野にある本店には、カフェコーナーが併設されており、さまざまな種類の紅烏龍や茶菓子を味わうことができます。生活雑貨や食品を取り扱うセレクトショップ「神農生活」でも販売されており、人気紅烏龍ブランドのひとつです。

店の目の前にはのどかな田園風景が広がり、開放的な景色を眺めながらゆったりとお茶を楽しめます。紅烏龍には、フルーティーなものから、苦みやコクをしっかり感じられるものまで、さまざまな味わいがあります。かわいらしいティーバッグのセットも豊富にそろっており、お土産にもぴったりです。

女児不懂茶
住所:臺東縣鹿野鄉永安村永安路50號
営業時間:10:00~17:30

紅烏龍を味わいながらホッとひといき
お店の前には美しい田園風景が広がっています

鹿野から北へ車で約20分進むと、關山(グアンシャン)に到着します。台湾鉄道の關山駅周辺にはローカルなお土産店が多く並び、地元の人でにぎわうエリアです。自然豊かな台東ならではの名産品に出会うことができます。

永全花生酥」では、台東・花蓮エリアで収穫されたピーナッツを使用し、台湾の定番土産として親しまれている花生酥(ホアションスー)を製造・販売しています。ピーナッツの香ばしさと、口に入れるとほろりと崩れる、軽やかな食感が特徴です。

永全花生酥
住所:台東縣關山鎮民族路86號
営業時間:8:00~20:00

封仔餅(フォンザイビン)は、台東で親しまれている伝統菓子です。日本統治時代、物資不足により中秋節に月餅を用意することが難しかったことから、緑豆あんを使い、簡素な包装で作られたのが始まりとされています。 サクサクとしたパイのような食感の皮に包まれた素朴な甘さの餡が、優しい味わいです。

泰祥封仔餅」では、さまざまな味の餡の封仔餅を楽しむことができます。お祝いの際に使用する伝統的なピンク色の包装紙に包まれているのも特徴的。タロイモやカボチャなどさまざまな種類があり、台湾の伝統菓子がお好きな方におすすめです。

泰祥封仔餅
住所:台東縣關山鎮和平路118號
営業時間:7:00~20:30

關山で見つけるレトロでかわいいお土産

台東で過ごす、ゆったりとしたひととき

台湾の中でも特に穏やかな時間が流れる台東。海から山まで広がる豊かな自然、ローカルな街並みや市場、そして原住民文化など、さまざまな魅力が詰まっています。街歩きを楽しんだり、車で景色を巡ったりしながら、お気に入りの場所を見つけて癒しのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。


記事執筆:さら
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筆者プロフィール

さら
高校1年生の時、学校のプログラムに参加し、はじめて台湾を訪れた。言葉も習慣も分からない私を温かく迎え入れてくれたこと、日本と台湾の似て非なる街並みやそこに漂う空気感に強く心惹かれる。同年に2度目の台湾へ。
2度目の渡台以降、コロナ禍の渡航制限によって、旅行したい気持ちを堪えることに。その期間を活かし、音楽や映画、ドラマなどを通してさまざまな魅力を発見しながら、台湾華語の学習を開始した。
渡航制限解除後は何度も台湾を訪れ、台湾に住まないと気が済まないという気持ちが生まれる。そして、2025年5月末よりワーキングホリデーを利用し台南での生活を始める。大学で写真を専攻していたこともあり、台湾での路上スナップ撮影が好き。

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