台湾旅行の楽しみといえば、夜市で食べる小籠包や滷肉飯、牡蠣オムレツなど、台湾ならではの美味しいグルメを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
そんなグルメ天国・台湾で、ぜひ味わってほしいのが「朝ごはん」です。
台湾では、早朝から街のあちこちに「早餐店(朝ごはん屋)」がオープン。出勤や通学前の人たちが、温かい朝ごはんを買い求める光景が見られます。店内でさっと食べていく人もいれば、テイクアウトして職場や学校へ向かう人も。これも台湾の日常的な朝の風景です。
温かい豆漿(豆乳)に、焼きたての蛋餅(台湾式クレープ)、具だくさんの飯糰(台湾式おにぎり)、香ばしい燒餅と油條(焼きパンと揚げパン)……。日本の朝食とはひと味違う、台湾ならではの朝ごはんは、台湾旅行でぜひ体験してほしいグルメのひとつです。
一方で、日本人にとっては、メニューに並ぶ漢字を見ただけでは「これは一体どんな食べ物?」と分からないものもあります。台湾では定番の美味しい朝ごはんでも、知らないままだと注文する機会を逃してしまうことも。
そこで今回は、台湾旅行で一度は食べてみたい、台湾のオススメ朝ごはんを10種類ご紹介します!
それぞれの料理の特徴や味わい、台湾華語での名前もあわせて紹介するので、次回の台湾旅行の朝ごはん選びにぜひ役立ててくださいね。
台湾朝ごはん オススメ10選

1.豆漿・鹹豆漿(豆乳・豆乳スープ)
台湾の朝ごはんと聞いて、まず思い浮かべるのが豆漿(ドウジャン)と鹹豆漿(シェンドウジャン)。
豆漿は、台湾で親しまれている豆乳のこと。朝ごはん屋のドリンクメニューには、ほとんどのお店で用意されています。砂糖入りの「甜豆漿」と無糖の「無糖豆漿」があり、お店によってどちらか一方を基本として提供していることも。日本の豆乳よりもさらりとした飲み口のものが多く、台湾の朝ごはんには欠かせない定番ドリンクです。
鹹豆漿は、温かい豆乳に、酢や醤油などを加えてゆるく固めた、スープのような料理です。
ふわっ、どろっとした豆乳のかたまりに、ザーサイやネギ、干しエビなどが入り、上には香ばしい油條がのっていることも。初めて見ると「豆乳が固まっている?」と少し驚くかもしれません。でも、やさしい豆乳の味と、塩気や酸味、油條のサクッとした食感が組み合わさると、これがなんともおいしい!!
台湾らしい朝ごはんを食べたい人には、ぜひおすすめしたい一品です。

2.蛋餅(台湾式クレープ)
台湾の朝食店で必ずと言っていいほど見かけるのが蛋餅(ダンビン)。
薄い生地に卵を合わせ、鉄板で焼いた台湾式のクレープです。
具材は卵だけのシンプルな蛋餅のほか、チーズ、ベーコン、ツナ、コーンなどのトッピングが選べるお店も多く、お店によって生地の厚さや食感がかなり違います。
もちっとしたタイプもあれば、パリッと香ばしいタイプも。とろっとしたタレをかけて食べることも多く、「蛋餅」と一言でいっても、お店によって個性があるのがおもしろいところです。
台湾旅行で朝食店に入ったら、まずは蛋餅+豆漿という組み合わせを試してみるのもオススメ。

3.飯糰(台湾式おにぎり)
台湾版のおにぎりともいえるのが飯糰(ファントゥアン)。
白米・もち米を使った大きめのおにぎりの中に、油條、肉鬆(肉でんぶ)、酸菜、卵など、さまざまな具材が入っています。
日本のおにぎりと大きく違うのが、「ご飯の中に朝ごはんのおかずが全部入っている」ところ。
もちもちしたご飯に、カリッとした油條、甘じょっぱい肉鬆、酸菜の塩気……。具材がごろごろ入っていて、一つでもかなり食べ応えがあります。
お店によって具材やサイズも違うので、食べ比べてみるのもおもしろく、包み紙(ビニール)から出てくる大きな飯糰を見るのも朝ごはんの楽しみのひとつです。

4.燒餅油條(薄焼きパン・揚げパン)
台湾の昔ながらの朝ごはんを味わうなら、燒餅油條(シャオビン・ヨウティアオ)も外せません。
燒餅は、ゴマをまぶして焼いた香ばしい薄焼きパンのようなもの。
その中に、卵やお肉なのどの具材、細長い揚げパンの油條を挟んだものが定番です。
外側はサクサク、中にはふんわりした部分があり、そこへ油條のカリッとした食感が加わります。
さきほどの豆漿や鹹豆漿と合わせれば、台湾らしい朝食セットに。軽い朝食ではなく、しっかり食べたい朝にもぴったりです。

5.蘿蔔糕(大根もち)
大根餅とも呼ばれる蘿蔔糕(ルオボーガオ)も台湾の朝食の定番。
大根を使った生地を蒸して固め、それを食べやすい大きさに切って、鉄板などで表面を香ばしく焼きます。
外はカリッ、中はねっとり、もっちりとした食感。大根のやさしい風味に、干しエビなどのうま味が加わることもあります。
醤油や特製ソースをつけて食べることが多く、こちらもお店によって作り方やソースの味もまったく違うので、食べ比べてみるのもおもしろいと思います。

6.肉蛋吐司(肉卵トースト)
旅行者にとっては、もしかしたら意外と食べる機会の少ない、肉蛋吐司(ロウダン・トースト)。
吐司はトースト、蛋は卵の意味ですが、その意味を知らず漢字だけを見ると少し注文をためらってしまうかもしれません。
しかし名前の通り、パンの間に肉と卵を挟んだ台湾式サンドイッチです。ふわっとした食パンに、焼いた卵と豚肉などを挟み、ソースで味付け。お店によっては台湾の甘いマヨネーズがトーストにぬられていることも。
日本のサンドイッチとは違う、台湾の朝食店らしいボリュームがあり、これがまた美味!
具材はお肉や卵以外にも、フルーツジャムやチョコ、ピーナッツクリームなどの甘い味も。食べ慣れたものだけど、ちょっと台湾らしさも味わいたいという人にも食べやすいメニューです。
朝からしっかり食べたい人には特にオススメです。

7.蔥抓餅(ネギパイ)
台湾の粉ものが好きなら、蔥抓餅(ツォンジュアビン)もぜひ!
小麦粉の生地にネギを練り込み、鉄板で焼いたもの。表面は香ばしく、何層にも重なった生地は、名前の通り「抓(つかむ)」ようにほぐした独特の食感があります。
卵を加えた「加蛋」は定番で人気。さらにチーズやベーコンなどを組み合わせるお店もあります。
朝食としてはもちろん、夜市でも定番のメニュー。小腹が空いたときにも食べたくなる台湾の屋台グルメです。

8.水煎包(焼き包子)
こんがり焼き目のついた水煎包(シュイジエンバオ)も、大好きな朝ごはんの一つ。
小ぶりの包子を鉄板で焼き、底面を香ばしく仕上げます。中には豚肉やキャベツ、ニラなどが入ったものがあり、店によって味わいもさまざま。
台湾ではかなり定番の朝ごはんですが、意外と食べたことがない日本人も多いと聞きます。
見た目は「焼き小籠包に似ている?」と思う人もいるかもしれませんが、皮や具、作り方などには違いがあります。お店によってはサイズが大きいこともありますが、気軽に食べられるので、いろいろな朝食を少しずつ楽しみたいときにもオススメです。

9.包子・饅頭(蒸しパン)
台湾の朝ごはんでは、包子(バオズ)や饅頭(マントウ)も身近な存在。
包子は具入りの蒸しパン、饅頭は基本的に具の入っていないシンプルな蒸しパンです。
見た目も味も肉まんのような肉包、野菜の入った菜包など、種類も豊富。ふわふわの生地と具材の組み合わせは、朝からほっとする味わいです。
街の朝食店や市場などで、蒸籠から次々と取り出される包子を見ると、「台湾の朝が始まった」という感じがします。

10.小籠包
「小籠包は朝ごはん??」と思う人もいるかもしれません。
確かに台湾旅行では昼食や夕食で食べるイメージが強い料理ですが、朝から小籠包を楽しめるお店もあります。薄い皮の中に、熱々のスープと肉餡。蒸籠のふたを開けた瞬間に立ち上る湯気も、台湾で食べる楽しみのひとつです。
朝からでも意外とぺろっと食べられてしまうため、少し贅沢に朝の台湾グルメを楽しみたい日にオススメです!
台湾の朝ごはんは「朝の街」まで楽しみたい
台湾の朝ごはんの魅力は、料理だけではありません。
早朝の街を歩いていると、まだ少し静かな通りに、朝食店だけが明るく開いていることがあります。店の前には出勤前の人の列。鉄板から聞こえるジュージューという音。蒸籠から上がる湯気。豆漿を注ぐ音。そんな風景を見ていると、台湾の人たちにとって朝ごはんは、単なる「食事」ではなく、毎日の暮らしの一部なのだと感じます。
台湾の伝統的な朝食店では、今回ご紹介した豆漿、燒餅、蛋餅、飯糰、油條などを組み合わせて注文することもできます。一般的な朝食店の営業時間は早く、午前中で営業を終える店も少なくありません。
だからこそ、台湾旅行では少し早起きしてみるのがオススメ!
ホテルの朝食を食べる代わりに、街へ出て、地元の人たちに混ざって朝ごはんを食べてみる。
それだけで、観光地を巡るだけでは見えなかった「台湾の日常」に出会えること請け合いです。
記事執筆:加賀ま波 (MAHA)
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筆者プロフィール

加賀ま波(MAHA)
台湾大好きライター│ハンドメイド作家
著書に『台湾を自動車で巡る。台湾レンタカー利用完全ガイド』(なりなれ社/KKday・budget協賛)、『慢慢來 あの日の台湾210days』(想創台湾)がある。
2011年、はじめての台湾旅行中に東日本大震災が発生。台湾から見た日本の情景と、自分自身の台湾への無知さとの乖離に違和感を感じ「台湾をもっと知りたい」と思うようになる。同年、嘉義県大林のボランティア活動に参加し、台湾人の温かいおもてなしとキテレツな文化に触れ、帰国後もずっと台湾のことが頭から離れなくなる。その後も渡台を繰り返し、2021年のコロナ禍にワーキングホリデーと留学の夢を叶える。
現在は、美麗(メイリー)!台湾の専属ライターとして、取材執筆、SNS運営、イベント運営などを担当。個人の活動では「想創Taiwan」というブランドを展開、原住民レースなどでオリジナル雑貨を創作し日本各地の台湾関連イベントで販売中。HP・通販/Instagram

