台湾の頼清徳(らいせいとく)総統は今月、日本ニュースネットワーク(NNN)のニュース番組『NEWS ZERO』のインタビューを受けました。インタビュアーは櫻井翔キャスターと、NNN上海支局の渡辺容代支局長。就任1周年を迎えた心境から、台湾と中国の関係、軍事的緊張、さらには台米・台日関係まで、幅広いテーマについて真摯に答える頼清徳総統の姿が印象的でした。
そしてインタビューの後、頼清徳総統から櫻井翔キャスターや撮影スタッフへ、心のこもった豪華な台湾土産セットがプレゼントされたことが話題になっています。総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官が公開したその写真を見て思わず、「え、このお土産のチョイス最高すぎる!」と画像を拡大して見入ってしまった台湾ファンの筆者。
台湾旅行で「お土産、何を買えばいいの?」と迷う方の参考にもなると思い、ここではその台湾土産9品を一つ一つご紹介します!
台湾総統が贈った「台湾土産9選」
1.シュークリーム風パフ菓子「小泡芙 」│義美(IMEI)

台湾の国民的おやつとして、子どもから大人まで幅広く愛されているロングセラー商品『義美(IMEI)』の「小泡芙(シュークリーム風のパフ菓子)」。
▶美麗(メイリー)!台湾で実施したアンケート「台湾人800人に聞いた! 日本人に絶対食べてほしい台湾土産ランキング」でも1位に選ばれました。
「小泡芙(シャオパオフー)」とは、「小さなシュークリーム」という意味。サクッと軽いパフの中にチョコレートクリームが詰まった、ひと口サイズのお菓子で日本人にとってもどこか懐かしさを感じる味わい。レトロなパッケージも可愛くお土産にぴったりです。
定番フレーバーは「チョコ(巧克力)」「ミルク(牛奶)」「いちご(草莓)」の3種類があり、頼清徳総統が贈ったものは、赤いパッケージのチョコレート味でした。台湾では「私は〇〇派!」と好みが分かれることも多いので、ぜひ食べ比べを楽しんで、お気に入りの味を見つけてみてくださいね。
▶『義美(IMEI)』公式HP
2.牡蠣オムレツ味 ポテトチップス「蚵仔煎洋芋片(2倍濃厚)」│華元波的多

続いては、台湾土産の定番スナック「蚵仔煎洋芋片(牡蠣オムレツ味ポテトチップス)」。(アンケートでも第3位にランクイン!)
台湾の人気屋台グルメ「蚵仔煎(オーアージェン/牡蠣オムレツ)」の味を再現した、ユニークなフレーバーのポテトチップスです。パッケージも可愛らしく、お土産にもぴったり。チップスはギザギザのウェーブカットで、厚みがありザクザクした食感がクセになります。味付けには、牡蠣オムレツに欠かせない甘じょっぱいソースの風味をベースに台湾特有のスパイス感が加わっていて、一口食べれば台湾気分を味わえます。
ちなみに今回頼清徳総統より贈られたのは、味が2倍濃厚になって新しく登場した「2倍濃厚」バージョン。お値段もお手頃で、台湾のスーパーやコンビニで手軽に購入可能。日本ではなかなか出会えない味なので、ぜひ現地でゲットして試してみてくださいね!
▶『華元波的多』公式HP
3.乖乖スナック(2025総統府記念版パッケージ)│乖乖股份有限公司

台湾土産の定番中の定番スナック「乖乖(グァイグァイ)」も、頼清徳総統からのプレゼントのひとつ選ばれました。(アンケートでも第4位にランクイン!)
今回贈られたのは、2025年元旦に総統府を参観した方に数量限定でプレゼントされた、総統府記念版パッケージで、総統府や台湾を代表する動物や鳥などの可愛いイラストが描かれています。気になるお味は、通常版であれば緑色のパッケージの「奶油椰子(ココナッツミルク)」味でした。

ちなみに「乖乖」とは「いい子」や「お利口さん」を意味し、子どもから大人まで親しまれているコーンスナック。軽い食感で食べやすく、ほんのり甘い味付けがクセになります。さらにおもしろいのは、台湾では「“緑” (ココナッツミルク味)の乖乖」を機械のそばに置くと、エラーが起こらず壊れないという台湾人公認のジンクスがあり、自宅やオフィスのパソコン、お店のレジの近くに「乖乖」が置かれているというのはよく見かける光景。また、パッケージにある白いスペースに願い事を書くと叶うとも言われていて、遊び心も満載の台湾を代表するお菓子。頼清徳総統がプレゼントしたのも納得です!
▶『乖股份有限公司』公式HP
4.パイナップルケーキ「鳳梨酥」│佳徳糕餅

言わずと知れた、台湾を代表する老舗の伝統菓子店『佳徳糕餅(ジァダーガオビン)』のパイナップルケーキ。
本店は台北市・MRT南京三民駅から徒歩3分ほどの場所にあり、朝から行列ができるほどの人気ぶりです。昨年には、木村拓哉さんがInstagramで「ヤバい!」と絶賛したことで、日本でも一躍話題になりました。
バターの香りが広がるクッキー生地がしっとりとしていて、中には台湾産パイナップルと冬瓜を絶妙なバランスでブレンドした酸味ひかえめの甘い餡がたっぷり。コンビニやスーパー、空港のお土産ショップでも手に入るほど知名度が高く、旅行中にも気軽に購入できます。

筆者も「パイナップルケーキと言えば佳徳!」というほどの佳徳ファンで、特に本店でしか買えない幼芽くるみやクランベリー味などの変わり種を目当てに、旅の途中でわざわざ立ち寄ることもしばしば。自分用はもちろん、台湾通の方へのお土産としても喜ばれる逸品です。台湾スイーツの魅力を象徴する代表格だと思っていたので、今回、頼清徳総統からの贈り物の一つに選ばれて嬉しいです!
▶『佳徳糕餅』公式HP
5.エッグロール「蛋捲」│福義軒

嘉義で創業されたお菓子ブランド『福義軒(フーイーシェン)』は、長年にわたり台湾人に愛され続けている名店。中でも看板商品の「蛋捲(エッグロール)」は、台湾土産の定番として知られています。
卵のやさしい甘みがふわっと広がり、ホロホロとほどける繊細な食感が特徴。素朴な味わいで、大袋にたくさん入っているのも嬉しく、一度食べるとその手が止まらなくなる、ある意味キケンなお菓子と思っています(笑)。
「エッグロールは福義軒じゃないと!」という熱烈なファンも多いほど国内では人気のブランドで、プレーン味をはじめ、黒ごま、チーズ、コーヒーなど、バリエーション豊かで選ぶのも楽しいです。ビニール袋に密封されているので軽くてかさばらず、日持ちもするため日本へのお土産にもぴったり。
お店は嘉義が本拠地ですが、台湾各地のスーパーやお土産店でも売られているので、見かけたらぜひ一度試してみてくださいね。
▶『福義軒』公式HP
6.ヌガークラッカー「牛軋餅」│甜満(ティンマン)/L’ATELIER LOTUS

台北・永康街にある行列のできるヌガークラッカー専門店『甜満(ティンマン)/L’ATELIER LOTUS』。
フランスの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」で学んだシェフが手がけるスイーツは、見た目も味も洗練されていて、台湾土産としても大人気。
看板商品のヌガークラッカーは、甘さひかえめのミルクヌガーを、ほんのり塩気のあるクラッカーでサンド。この絶妙な“甘じょっぱさ”がクセになる美味しさで、やわらかく歯につきにくいため食べやすいのが魅力です。そのまま食べてももちろん美味しいのですが、電子レンジで10〜15秒ほど温めると、ヌガーがさらにとろけるように柔らかくなり、クラッカーもサクッと香ばしくなるのでおすすめです!
人気のため、午前中には売り切れてしまうこともあるので、確実に手に入れたい方は早めの来店を。ギフトボックスや限定フレーバーもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
▶『甜満(ティンマン)/L’ATELIER LOTUS』公式Facebook
7.さつまいもチップス「地瓜酥」│中祥食品

創業から50年以上の歴史を誇る台湾の老舗お菓子ブランド『中祥食品(ジョンシャンシーピン)』。
日本でも見かけることが増えた定番クラッカー「自然の顔」シリーズで知られていますが、もうひとつの人気商品が、こちらの「地瓜酥(さつまいもチップス)」です。
台湾産のさつまいもを薄くスライスし、じっくりサクサクに揚げたシンプルなお菓子で、ほんのりとした甘さと軽やかな食感が特徴。添加物が少なく、素材の美味しさを活かしたやさしい味わいがクセになります。油っぽさがなく、甘いものが苦手な方にもおすすめ。
スーパーやコンビニなど台湾各地で広く取り扱われているため、旅行中にも手に入れやすいのも魅力のひとつ。賞味期限も比較的長いため、ばらまき用のお土産や自分用のストックにもぴったりです。まだ食べたことがないという方は、次回の台湾旅行でぜひ探してみてくださいね!
▶『中祥食品』公式HP(日本語)
8.ピーナッツの伝統菓子「花生糖」│進福大灣花生糖

1934年に台南市永康区の大湾地区で創業された老舗のピーナッツ菓子店『進福大灣花生糖(ジンフーダーワン ホァシェンタン)』。
看板商品の「花生糖(ホァシェンタン)」は、雲林県北港産の新鮮なピーナッツを使用し、低糖の麦芽糖と砂糖を数時間かけて煮込んで作られた台湾の伝統菓子。この手間暇かけた製法により、香ばしいピーナッツとひかえめな甘さの麦芽糖が絶妙にマッチした、サクサクとした食感の飴菓子が完成。
また、ピーナッツを細かく砕いて作る「花生捲」や、香ばしい「黒芝麻(黒ごま)糖」など、バリエーションも豊富です。個包装のためバラマキ土産にもぴったりで、「精美禮盒(ギフトボックス)」や「零嘴包(おやつパック)」など用途に応じてサイズ展開あり。台南を訪れた際には、ぜひこの台湾の伝統の味を味わってみてください!
▶『進福大灣花生糖』公式HP
9.伝統製法のドライフルーツ「蜜餞」│林永泰興蜜餞行

台南市安平区にある、人気の蜜餞専門店『林永泰興蜜餞行(リンヨンタイシン・ミージェンハン)』。1882年創業の老舗で、台南市から「優良百年老店」として認定されており、地元住民や観光客にも親しまれています。
蜜餞とは、伝統製法で作られたドライフルーツのことで、砂糖、蜂蜜、甘草粉、特製香料などを使った自然な甘みと酸味が特徴の伝統菓子です。今回贈られたものの中身は特定できませんが、『林永泰興蜜餞行』の蜜餞は、パイナップルやマンゴー、梅など多くの種類があり、どれも保存料や人工添加物を使用していないため、素材の味わいを楽しむことができます。台南を訪れる際には、ぜひ前述の『進福大灣花生糖』とセットで立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
▶『林永泰興蜜餞行』公式HP
これら9品のお土産と、総統府のロゴ入り水筒が、特大サイズのファスナー付き伝統バッグ(“台湾のルイヴィトン”とも称される「茄芷袋(ガジデァ)」)にぎゅっと詰まった豪華なセットで贈られました。台湾の人気スナックやスイーツが勢ぞろいし、スーパーやコンビニでも気軽に手に入るお菓子ばかりだったのも、台湾の味を身近に感じられて嬉しいです。
台湾旅行でお土産選びに迷ったときは、ぜひこのセットを参考にしてみてください。大切な人に喜ばれる贈り物になること請け合いです!
記事執筆:加賀ま波 (MAHA)
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筆者プロフィール

加賀ま波(MAHA)
台湾大好きライター│ハンドメイド作家
著書に『台湾を自動車で巡る。台湾レンタカー利用完全ガイド』(なりなれ社/KKday・budget協賛)、『慢慢來 あの日の台湾210days』(想創台湾)がある。
2011年、はじめての台湾旅行中に東日本大震災が発生。台湾から見た日本の情景と、自分自身の台湾への無知さとの乖離に違和感を感じ「台湾をもっと知りたい」と思うようになる。同年、嘉義県大林のボランティア活動に参加し、台湾人の温かいおもてなしとキテレツな文化に触れ、帰国後もずっと台湾のことが頭から離れなくなる。その後も渡台を繰り返し、2021年のコロナ禍にワーキングホリデーと留学の夢を叶える。
現在は、美麗(メイリー)!台湾の専属ライターとして、取材執筆、SNS運営、イベント運営などを担当。個人の活動では「想創Taiwan」というブランドを展開、原住民レースなどでオリジナル雑貨を創作し日本各地の台湾関連イベントで販売中。HP・通販/Instagram